意外と重要なのになぜか日本では全然報道されていないメディア関連のニュースがありますので、今週はこの問題を取り上げたいと思います。米国最大のケーブルテレビ会社コムキャストによる、メディア・コングロマリットの一つNBCユニバーサルの買収が遠からず正式にまとまりそうなのです。

 コムキャストは、米国最大のケーブルテレビ会社です。CATV網という番組の伝送ネットワークの運営が中核事業ですが、幾つかのケーブル・チャンネルを保有していますので、多少のコンテンツ制作も行っていることになります。

 それが、NBCユニバーサルというハリウッドのメディア・コングロマリットの一つを買収しようとしているのです。ちなみに、ここはテレビの4大ネットワーク局の一つNBCや人気あるケーブル・チャンネル、ユニバーサル・ピクチャーズという大手映画会社などを傘下に持っています。

 この合併が実現すると、CATV網を持つインフラ企業が上流のコンテンツを豊富に持つコングロマリットを手に入れることになるのです。米国での報道によると、コムキャストはテレビ局NBCにはあまり関心がなく、今後の成長が期待されているビデオ・オン・デマンドの市場での優位につながるユニバーサル・ピクチャーズへの関心が大きいようです。