11日にフランス全土で行われたデモには合計で約370万人が参加(仏内務省発表)。銃撃事件の犠牲者を追悼し、テロに屈しない姿勢をデモで世界中に示した。各国の要人も多数参加したパリのデモには最大160万人が参加したと伝えられており、集会の規模としてはナチス・ドイツからのパリ解放を祝う集会(1944年)やサッカーのワールドカップ優勝を祝う集会(1998年)を超え、フランス史上最大の集会だったと地元メディアは伝えている。前出の日本人女性の友人や知人の中にもデモに参加した人は少なくなかったが、「あまりの人の多さに、目的地までたどり着けなかった人もいた」状態だった。

 パリのデモでは参加者がフランス国旗や言論の自由を象徴する鉛筆型のプラカードを掲げ、厳重な警備態勢が敷かれるなかで約3キロを歩いた。ドイツのメルケル首相やイギリスのキャメロン首相、スペインのラホイ首相といったヨーロッパ各国の首脳も姿を見せ、サルコジ前大統領も妻のカーラさんと共にデモに参加している。また、イスラエルのネタニエフ首相とパレスチナ自治政府のアッバス議長が同じデモに参加したことも話題を集めた。

イスラム教徒の人口増に比例するように
広がりを見せるイスラモフォビア

 移民や難民としてヨーロッパに定住するイスラム教徒は増加しており、2100年までにヨーロッパ地域の人口の25%がイスラム教徒になるだろうというシンクタンクの予測もあるほどだ。彼らの二世や三世が誕生することによって、イスラム教徒の人口が増え、ヨーロッパ各国それぞれに存在した古くからの文化や価値観が覆されてしまうという声が、過去10年の間に大きく叫ばれてきた。いわゆるイスラモフォビア(イスラム恐怖症)という社会現象だ。

 そんな状況で、ヨーロッパでは国内のイスラム教徒とどう共存しているのだろうか。シャルリ・エブド襲撃事件発生前の5日、ドイツ東部のドレスデンでは大規模な反イスラム集会が行われた。ドイツの公共放送局でニュースを担当するジャーナリストのフローリアン・マイスナー氏はイスラム過激派によるテロがイスラモフォビアを増長させる可能性を懸念する。

「イスラム過激派によるテロが発生するたびに、市民の間でイスラモフォビアが広がりを見せ、反イスラム団体や極右組織は自らの主張が正しかったと主張します。しかし、私は多くの市民が一般のイスラム教徒が過激な行動に走ることはないという判断力を失っていないと思います」