カジノ特化、中国人富裕層特化で
世界最大のカジノ都市となったマカオ

 マカオは、ラスベガスとは反対に、カジノに特化、さらにはVIP向けの高額カジノに特化することで、世界最大のカジノ都市にまで成長した。収益の7割以上はカジノが占めており、またそのうちのさらに7割近くが、VIP向けの高額をかけ合うバカラというカジノサービスとなっている。

 いうまでもなく中国人を中心とするアジアの富裕層がその対象となっている。こうした富裕層は、通常一晩で数百万円~数千万円を使っており、カジノ間での富裕層の奪い合いが激化している。自宅からの送迎にはじまり、スイートルームでの滞在、飲食代などすべてが無料サービスとして提供される。

 ただ、収益の半分近くを一部のVIP、そしてVIP向けの特定のカジノゲームに依存することのリスクは当然ながら大きい。今後、近隣エリア含めた競争環境の激化や中国当局の規制動向に大きな影響を受けるだろう。

ラスベガスとマカオの
中間を狙ったシンガポール

 2010年に2つの施設が開業したシンガポールでは、はじめて「統合型リゾート」という言葉が用いられるようになった。収益的にはちょうどラスベガスとマカオの中間のようなモデルを目指す形でスタートし、これまでのところ順調に収益を拡大させてきた。

 カジノの収益比率が大きくなりすぎないように、規制によりコントロールしている。また、開業以来、2つの施設ともにホテルの稼働率は95%を超えていると言われており、周辺エリアからの旅行客の取り込みにも成功していると言える。

 ただし、収益に大きな影響をあたえる顧客は、中国人富裕層であるという実態はマカオと同じである。ゆえに、マカオほどではないが、今後の中国当局による規制等や中国人富裕層の動向にも注視する必要があると思われる。

アジアで高成長を続けてきた
ビジネスモデルの終焉

 昨年終わりから、今年にかけて興味深いニュースが流れてきた。2015年1月2日付でBloombergが、マカオにおける2014年12月のカジノ収益が30.4%という過去最大の落ち込みを記録し、通年においても前年比で2.6%の落ち込みを記録したと報じている。

 また、2014年12月6日付のマカオ新聞においても、マカオのカジノ収益が2014年6月以降連続して前年割れが続いていると報じている。特にその原因として、VIP向けの高額カジノが前年比20%近く減少していることがあげられており、同じくシンガポールでもVIP向けの高額カジノが前年比20%以上減少しているようだ。一方で、韓国のVIP向けカジノ市場は前年比40%を超える伸びを示していると報じている。