「フェイスブック・アット・ワーク」androidアプリのサンプル画面(Google Playより)

 フェイスブックがエンタープライズ(企業)用のソーシャルアプリケーション「フェイスブック・アット・ワーク(Facebook At Work)」をリリースした。

 フェイスブックと言えば、これまでは一般ユーザーが利用するツールだった。友達や知人とつながって、日々のたあいない話題から、どこへ行った、何を食べたといった状況報告、ちょっと思索した哲学などをシェアする道具だ。

 フェイスブックの求心力があまりに強く、これまでも勤務中にフェイスブックを見ずにはいられない社員がたくさんいたはずだ。会社側としては、そんな社員をどう取り締まろうかと難渋していたところだろう。

 ところが、このフェイスブック・アット・ワークのおかげで社員は大手を振って勤務中にフェイスブックが使えるようになる。と言っても、社内用ソーシャルネットワークなので、内容もそれなりのものでなくてはならない。また、インターフェイスの色がフェイスブック・アット・ワークは白っぽいものになるとのことで、青い画面が出ていると、一般用のフェイスブックを利用していることがすぐわかってしまうはずだ。

 現在、フェイスブック・アット・ワークは限られたパートナー企業でテスト運用を行っている状態で、今年後半に本格的に展開する予定のようだ。社員は、会社が導入していなければ使うことができない。また、社員が100人以上いるような規模の企業が望ましいと、フェイスブックでは語っている。

フェイスブックが社内で
数年間使ってきたシステム

 フェイスブック・アット・ワークの機能は、われわれが使っている一般ユーザー向けのフェイスブックとほぼ同じのようだ。ニューズフィード、サーチ、グループ、イベント、メッセージなどの機能があり、また写真やビデオをアップして共有可能。個人でこれまで使っていたユーザーは、同じユーザーネームとパスワードを利用することができるという。同時に両方のアプリケーションを開いて、それぞれに投稿するといったことが可能なわけだ。

 フェイスブックでは、自社内で数年にわたって利用を続けてきたものという。ザッカーバーグCEOが社内全員へのメッセージがあるといった場合にも、フェイスブック・アット・ワークが使われてきた。その経験に基づいて、同アプリケーションを利用することで仕事の効率は高まると、同社ではアピールしている。

 デスクトップでの利用のほか、iOS、アンドロイド向けのモバイルアプリもあり、さらにモバイルウェブの利用も可能という。