2026年は「働くAI」元年になるかもしれない(生成AIによるイメージ画像) 2026年は「働くAI」元年になるかもしれない(生成AIによるイメージ画像) 

生成AIは、この数年で急速に進化した。文章作成や情報収集、アイデア出しなど、仕事の中で日常的に使っている人も多いだろう。これまでの生成AIは、人間の質問に答えたり、指示に従って文章や画像を作ったりする「賢いチャットボット」として広がってきた。いわば、検索エンジンの延長線上にあるツールだった。しかし今、AIは次の段階に入りつつある。
「レポートを作って、PDFにして、メールで送っておいて」そんな一言を投げるだけで、AIが自分の代わりに一連の仕事をこなしてくれる——そんな世界が、すでに現実になりつつある。OpenAI、Google、Microsoft、Appleなど巨大テック企業がこぞって開発を進める「AIエージェント」とは何か。(テクノロジーライター 大谷和利)

OpenAI、Google、Microsoft……巨大テック企業が競う「AIエージェント戦争」

 今のAIは、単に答えを提示するだけではない。ソフトウェアを操作し、情報を集め、タスクを分解し、複数のツールを使いながら仕事を進められるようになった。つまり、AIがデジタル空間の中で自律的に行動し、人間の代わりに作業を実行する存在になりつつあるのだ。

 この新しいAIのあり方は「AIエージェント」と呼ばれ、「AIがどこまで実際の仕事をこなせるか」という競争が始まっている。ひと言でいえば、AIは「答える存在」から「働く存在」へと変わり始めたのである。

OpenAI:ChatGPTの次の進化は「自律型AIエージェント」

 たとえば、これまでChatGPTによって生成AIの普及を牽引してきたOpenAIも、現在はAIエージェントの研究開発に注力している。それを象徴する動きとして注目されたのが、オープンソースのAIエージェントプロジェクト「OpenClaw」(オープンクロー)の開発者、ピーター・スタインバーガー氏を採用したことである。

 OpenAIが目指しているのは、AIがタスクを理解し、必要な作業を分解し、適切なツールを選択しながら自律的に実行していく仕組みだ。将来的には、複数のAIが役割を分担して作業を進める「マルチエージェント型」のシステムが一般化すると思われ、AI同士がチームを組んで、計画、実行、検証といった工程を分担することによって、より複雑な仕事を処理できるようになっていく。

ChatGPTのエージェント機能は、ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterpriseの各プランで利用でき、主にWebサイトを対象とするタスクをこなすことができるChatGPTのエージェント機能は、ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterpriseの各プランで利用でき、主にWebサイトを対象とするタスクをこなすことができる 拡大画像表示