『中谷彰宏の人生道場』テーマ第2弾は、「企画力」です。企画力と一言でいっても、「本当の企画力とは何か」をわかっている人は多くありません。企画した“つもり”になっている人が非常に多いのです。人に感動を与えたり、人を楽しませたりできる、質の高い企画を生むためには、「1%でもいいからプラスしたい」という強い思い入れが重要。これまで、数えきれないほどの企画を自ら作り、またさまざまな人たちの企画も見てきた経験を持つ中谷彰宏が、「本当の企画力とは何か」を伝授します。

遊びも、趣向を楽しむことが、企画だ。

 ひと工夫は誰にでもできます。仕事に限らず、日常生活、プライベート、仕事を離れた現場でもできます。たとえば、「企画」を「趣向」に置きかえることができます。「こういう趣向で」というのは、お芝居やパーティで使う言葉です。

 ピザーラの20周年パーティの時のことです。その場でコシノジュンコさんたちと会い、2次会をジュンコさんのご主人の鈴木弘之さんがやっているバーでやることになりました。

 年がら年中、突拍子もないアイデアばかり思いついている鈴木さんが「あ、いいことを思いついた。ただ2次会をやるんじゃなくて、ピザーラ20周年を祝って、バーでピザーラのピザをとろう」と言いました。
 
 これは「企画力」です。バーは西麻布のイタリア料理店の2階にあります。配達に来てくれるアルバイト君は20周年ということを知らないで届けに来る可能性があります。

 2次会は何をしてもかまいません。なんでもいい時に、「こうやると面白いよね」とひとネタやるのです。