それは「実需の精査」だ。

 庶民にとって、事業者にとって、どうして燃料電池車が必要なのか? それはいつ、どこで必要なのか?

 こうした消費者サイドの立場を十分に理解したモノ作り「マーケットイン」と、インフラなど国や自治体の政策が先行することが必然である燃料電池車特有の「プロダクトアウト」とのバランスを考えることが必要だ。これを産学官でさらに深く協議、そしてその状況を消費者にしっかりと説明するべきだ。

 そんなこと、百も承知。そう考える方は多いだろう。

 だが今一度、次世代車と社会の関係を、ゼロベースで見直してほしい。さもなければ、燃料電池車は再び「死の谷」に突き落とされてしまう。

 燃料電池車関連の現場取材をしながら、筆者はそう感じる。