礼儀正しく上下関係を重視
先輩の指示を“素直”に受け入れる

 続いて体育会系学生の魅力と言えるのが、「礼儀正しさ」だろう。多くの部活は主将を頂点としたピラミッド構造の組織になっており、「先輩の言うことは絶対!」という厳しい規律の下で学生時代を過ごす。さらに、大学や部活によっては共同生活を行うこともあり、組織への帰属意識も高い人が多いため、こうした点も企業には魅力的に映るはずだ。

 大学時代、ラクロス部に所属していたという大手メーカーの女性社員は体育会学生とそのほかの学生をこう比較する。

「最近の子は私たちが指示をすると、『なぜこれをやらなければならないのか』『理由が曖昧だとやりたくない』などと言ってくる。ただ、体育会では先輩の指示に“素直”に動くのが当たり前。そういう意味でも、体育会出身の学生は魅力的」

 組織としても、上司の言うことに従順に従い、自社の色に染まってくれる可能性が高い体育会学生はやはり魅力が高いはずだ。

OB・OGの存在で就職も有利?
多様な人脈も武器に

立ち見がでる企業ブースも。やはり体育会学生にも人気なのは食品系企業のようだ
Photo:DOL

 体育会学生が就職で有利な結果を残せるのには、OB・OGの存在も大きい。OKWave総合研究所が「質問・疑問に答えるQ&AサイトOKWave」上の「就職」カテゴリに寄せられた「体育会」にまつわる質問と回答の計779件を分析。そのコメントを見ていくと、

「いわゆる強豪校だったため、当時の部長先生のコネが強力」「部室にOBが来て、『○○商事に入りたいやつ』という感じで希望者を募り、部室や居酒屋で面接します。つまり、○○大学体育会○○部は何人という枠があり一般採用とは別ルートで採用されていました」

 という投稿が。これはいわゆるリクルーター制度で、現在はどの大学でもあるわけではなさそうだが、その恩恵を得られるのも体育会の特権と言ってもいい。また、多くの部活ではOB・OG会が定期的に行われており、そこで歳の離れた社会人と触れ合うことも多い。こうした機会は学生にとっていい刺激になる。「先輩が大手商社や広告代理店など、人気大手企業に勤めていることが多く、自分も絶対にそうならなければかっこ悪いと思った」(早大体育会学生)。

 また、実際に会社に入社した後、その人脈を生かせる場合も。体育会学生では、大学を卒業したのちも部活における上下関係や学内での他の体育会組織とのつながりは深い。したがって会社としてもそのOB同士の交流による情報網は魅力的に映ることだろう。