創続総合研究所
実例でわかる「相続税の完全節税マニュアル」
【第10回】 2015年3月13日
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曽根恵子 [公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士]

不動産管理会社を作って相続税を減らす 【相続後の実例10】

資産の増加を徹底的に抑え
1億186万円も節税した田口さん

[対策1]生命保険と預金で賃貸不動産を購入

 生命保険は一時払いをしているため、解約しても元金割れしません。そこで、2億4000円を解約しました。次に、定期預金を5000万円解約しました。その合計額の2億9000万円で12戸の区分マンションを購入しました。まとめて1棟マンションを購入してもいいのですが、適当な物件が少ないため、立地や間取りを変えることも空室対策になりますので、別々の中古マンションを購入するようにしました。

 預金や非課税枠を超えた生命保険では節税できないのですが、賃貸不動産に替えることによって評価30%程度になるため、確実な節税対策ができました。

[対策2]小規模宅地等の特例を活用

 田口さんは父親と同居しておらず、すでに自分で自宅を購入しているため、居住用の小規模宅地等の特例は使えません。こういう場合、賃貸住宅を購入すると、200平方メートルまで50%評価減できる貸付用の小規模宅地等の特例が使えるようになります。

[対策3]不動産管理会社の設立

 賃貸住宅の名義は父親ですので、家賃は父親の収入になります。そうなるとせっかく預金を減らしたのにまた増えることになり、元の木阿弥です。もちろん所得税もかかります。また、賃貸マンションを建てたことによる節税効果は確実なのですが、増える現金収入に対して相続税が課税されますので、それも防ぎたいところです。

 そこで、田口さんは不動産管理会社(賃貸管理法人)を設立し、父親から賃貸住宅を一括して借り上げ、父親の収入を減らす提案をしました。不動産管理会社を通すことで個人所得を抑え、所得税の節税にもなります。また、親族に役員報酬を払うことで、納税資金を貯めることもできるようになります。

 ちなみに、不動産管理会社を利用する方法には、アパート・マンション等を一括して管理会社に貸し付ける方法(サブリース方式)と管理会社にそのアパート・マンション等の管理を任せる方法(管理委託方式)とがあります。また、建物を法人が所有する「所有方式」もありますが、これは個人財産の節税にはなりません。

 計画的に賃貸住宅を法人が買い取り、法人の家賃収入を増やすようにすれば、さらに節税対策は効果的です。

◆◆   節税のポイント  ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
父親の所得増を抑えることができる。
長男家族へ給与を支払うことができる。
父親の個人財産から法人の財産へ移すことができる

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曽根恵子 [公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士]

日本初の相続コーディネーターとして1万件以上の相続相談に対処。感情面、経済面に配慮した「オーダーメード相続」を提唱し、安心で円満な相続の実現に取り組む。著書に『相続に困ったら最初に読む本 』(ダイヤモンド社)、『相続はふつうの家庭が一番もめる』(PHP新書)など多数。 ホームページ http://www.yume-souzoku.co.jp/


実例でわかる「相続税の完全節税マニュアル」

亡くなってからでも、生前でもできる「相続税の完全節税マニュアル」を実例で解説。プロでならではの「評価を下げる」「納税を減らす」「財産を減らす」という切り口で、一般家庭が数千万~億単位で節税できる「劇的な節税策」を伝授します。

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