砂糖の過剰摂取対策も展開
企業の肥満防止プログラムに補助金も

 また、昨年10月には、国民の砂糖の摂取を抑制するための取り組みを開始した。同国では09年から12年までの4年間で砂糖の摂取量が10%増加した。増加した量を1人あたりの数値に換算すると1年で平均20キロ、上位20%の人にいたっては35キロに相当するという。

 砂糖の主な摂取源となっているのが甘い飲み物だ。暑い気温のせいもあってか国民の60%が一日に2杯以上飲んでいるという。そこで同庁は、砂糖を含まない飲料の消費を促進しようと、カフェやフードコートなど飲食店と連携。砂糖を減量するか、もしくは砂糖が含まれない飲料を注文した顧客を対象に、ショッピングモールで使えるバウチャー(割引券)などが当たる抽選会を実施した。

 個人だけでなく企業の支援も行われている。

 同庁は昨年11月に、肥満や慢性病予防のための取り組みや、健康増進の意識を高めるための研修プログラムなどを実施する企業群と、その従業員らが合わせて500人以上集まるビジネスパークやオフィスビルを対象に、補助金を支給する計画を発表した。

 従業員が500~2000人の企業群に対しては年間3万5000シンガポールドル(約300万円)、15000人以上の企業群に対しては年間20万シンガポールドル(約1740万円)が支給される。

 国民の肥満化を抑制できるかは、こうした取り組みによって国民の意識を変革し、ダイエットの習慣を根付かせることができるかどうかに懸かっていそうだ。

(岡 徳之/Noriyuki Oka Tokyo & 5時から作家塾(R)