経営×ソーシャル

あなたの行動を追い掛け回す
ネット広告もうけのカラクリ

 SNS会社は「無料」をうたい文句に利用者を呼び込み、これまで取得が難しかった実名のプロフィールや、友人とのつながりといったプライバシー色の強い情報を、ユーザー自らに登録させ、吸い上げることに成功した。

 併せて、ユーザーの投稿内容も蓄積。個人の関心や当時の感情など、より個人の欲求が分かるデータを大量に集める仕組みを整えたのである。

 それまでの行動ターゲティング型広告は、ネットにおける利用者の「足跡」を追っているだけで、個人の情報は匿名化され、その足跡を自ら削除することもできた。

 それがSNSの登場によって、よりダイレクトに個人データを利用する流れへと向かったのである。

広告費用の85%程度が
SNS会社に落ちる仕組み

 では、こうして集められた個人データが、実際にどうやってカネになっているのか見ていこう。

 たとえば、大手飲料メーカーA社がSNSを活用してビール広告を打った場合をみてみる。

 A社のような大手には予算枠がある。ネット広告に500万円の予算を確保したとすると、A社はまず広告代理店に相談する。

 すると代理店は、フェイスブックやツイッターを利用したプロモーションを提案。その際、できる限り商品の購入層に近い人たちにアプローチするため、ターゲットを細かく絞ったメニューも合わせて提示する。

 例えばフェイスブックなら「都内に住む20代の女性」というだけでなく、「あるアイドルが好き」「酒に関心がある」といった具合だ。

 ツイッターであっても、「あるアイドルをフォローしている人」というだけでなく、「1週間以内にA社のことをつぶやいた人」などと、その中身まで詳細に決める。

 実際に広告を配信するとき、SNSが何かをしてくれるわけではない。全てシステムで運用されるため、広告代理店は運用会社に委託する。

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週刊ダイヤモンド編集部


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