【財務マネジメント・サーベイ】
中国・アジア拠点への本社統治力と財務マネジメント(中)

 「現預金」「売掛金」「在庫」「買掛金」のデータ収集

 昨年度のデータと比べると粒度はさほど変わってないが、収集頻度の「リアルタイムと日次単位」が増え、情報の鮮度が確実に向上していることが読み 取れる。しかし、未だに多くの企業が月単位のデータ収集を行っている。日本の「締め」と「掛け」の商習慣は、海外でのビジネスでは馴染まないにも関わら ず、日本の商習慣に合わせるタイミングでデータ収集処理を行っている結果ではなかろうか。また、拠点に任せてシステムを導入したため、システム間に齟齬が あり、細かい粒度でのデータ収集ができないというケースもあるようで、評点における平均値が非常に低くなっている。

 このような中でもA社は国内にサーバを置き、ある意味、自社データのビッグデータ化を目指しているように見える。一方、B社はデータを集約化しよ うと頑張ってはいるが、在庫、仕入れ、買掛の粒度が粗く、買掛金管理などにも今後の課題が残っている。M&Aで大きく伸びてきたE社は、各社のシ ステムを統合するのが難しいにも関わらず、手始めにデータの粒度を合わせ、次に日次で情報を入手可能とし、データを細かく分析できるようにしている。

 全体を見て意外だったのは、各社とも資金ポジションに高い関心があるにもかかわらず、半数以上の企業が現預金の情報を月単位で集めていることだ。

 

 

 

 

 

 

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