プロ野球の2軍と
JリーグのJ2はまったく違う

 プロ野球の2軍は、実力的に1軍に及ばない選手の育成、あるいは故障した1軍選手の調整の場。その試合はプロとしての興業とは考えられていない。一方、J2はJ1と同じプロのクラブであり、独立採算で経営を成り立たせるために営業努力を重ねている。たしかにJ1から見れば下のカテゴリーではあるが、運営形態はJ1と変わりはないのだ。

 実力だって、そう大きな差はない。サッカーではどんな強豪もチームの歯車が合わなくなると低迷することがある。2012年のガンバ大阪がそうで、J1で17位に沈みJ2に降格。1年でJ1に復帰した昨年は三冠に輝く圧倒的強さを見せた。また、J1年間優勝3回、天皇杯優勝1回、ナビスコカップ優勝2回を誇る強豪・磐田は2013年にJ2降格。J1昇格を目指して必死に戦っている。昨年の天皇杯でもベスト4に山形と千葉が進出。山形はガンバ大阪と決勝を戦った。選手だって、J1で十分やれるのに、敢えてJ2でプレーするケースも少なくない。セレッソ大阪のフォルラン、山口蛍、ジュビロ磐田の駒野友一、伊野波雅彦などだ。実力不足で1軍に上がれない2軍の選手と同じと語ること自体、失礼なのだ。

 加えてこの発言は、プロ野球の球団とJリーグクラブの運営形態を十分理解していないから出たともいえる。

 プロ野球は本家のMLBもそうだが、選手育成を学校に任せてきた。学校を主体としたピラミッド構造があり、そこから上がってきた選手をドラフト指名。高額の契約金と年俸で入団させる形だ。才能をお金で買うようなものだ。サッカー界も以前は学校の部活に育成を任せていたが、Jリーグがスタートしてからは欧州のクラブに倣って選手の育成を行うようになった。欧州各国のリーグは1部を頂点にしたピラミッド型に何層にもわたる下部リーグがある。イングランドなどは8部まであるほどで、300以上のクラブが頂点のプレミアリーグを目指してしのぎを削っている。

 下のカテゴリーのクラブは経営的にも苦しいが、育成に力を入れて状況の改善を図っている。好選手を育てれば、上位のクラブから高額の移籍金で送り出すことができる。それがクラブを潤し強化につながる。そうした好循環が起これば成績は上がり、上のカテゴリーに昇格していけるということだ。