ぺヤングファンは販売休止中も<br />他の焼きそばに「浮気」をしなかったのか?

「大多数のペヤンガーは、ぺヤング販売休止後に他の商品へ流れていくだろうと予測していました。しかし、ペヤング以外の商品の合計購入量が増加せず、ゆるやかに減少していることから、彼らのぺヤングにかける一途さがよくわかります」と加藤さんは解説する。

 特に減少幅が大きいのが、11月にぺヤンガーの購入量が多かった「U.F.O.」と「一平ちゃん」である。「U.F.O.」についてはぺヤング騒動の発生を挟んだ11月と12月で購入量は32個と変わらないが、1月になると16個へと半減する。一方、一平ちゃんについては、11月の51個から12月の56個へと微増していることから、一時的にぺヤンガーが流れたと見られるものの、そのトレンドは長く続かず、やはり1月になると25個へと半減した。

 つまりこうした結果から、「ぺヤンガーは他の焼きそばに浮気をしない」というトレンドが導き出されるというわけだ。

ぺヤングファンは販売休止中も<br />他の焼きそばに「浮気」をしなかったのか?

 

ぺヤングファンは販売休止中も<br />他の焼きそばに「浮気」をしなかったのか?

 

 ちなみに、調査の対象となったぺヤンガーの属性を見ると、男性が約6割、女性が約4割と男女比はほぼ同じ。年代別では、40代の割合が男女共に最も高い。彼らが生まれた時期とぺヤングの発売は1970年代で一致することからも、幼い頃に食べたぺヤングの味への思い入れが強いことがうかがえるそうだ。

「ぺヤングは他の焼きそばよりもソースがおいしい」と20代前半の加藤さんも言う通り、世代を問わず消費者を虜にする味も人気の秘密だろう。ぺヤンガーが「離れがたい魅力」を感じるぺヤングの商品力は、想像以上に強いと考えられる。これまでの「ぺヤングロス」は、単なるネット上の「祭り」とは言えない。

驚くべきぺヤンガーたちの一途さ
これからも消費者の心を掴めるか?

 昨年末にぺヤングやマクドナルドで相次いで起きた異物混入騒動について、垣田達哉・消費者問題研究所代表は、今年1月のインタビューで「異物混入のリスクは100%防げるものではない。企業にとって大切なのは、騒動が起きた後にどれだけ消費者目線の対応をとれるかだ」と指摘していた。

 ぺヤングは異物混入騒動を経てもなお、これだけ多くの消費者に愛されている。それはまるか食品が、長きにわたってファンに向いた商品開発を地道に続けてきた賜物と言えるだろう。起きてしまった騒動は仕方がない。販売再開が実現した今、さらなる消費者重視をどれだけ徹底することができるか、そこでこそ彼らの真価が問われることになる。

 たかが焼きそば、されど焼きそば――。ぺヤングは、これからも熱烈に消費者の心を掴み続けることができるだろうか。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 副編集長 小尾拓也)