筆者もクラスを体験してみた
「まるで、クラブで踊り切る感覚」

 追い風を受け、13年からは六本木、表参道、赤坂、池袋などにも矢継ぎ早に出店していった。さらに、東京以外の都市への進出にも着手し始める。フィールサイクルの噂を聞きつけたり、東京で体験したりした人たちから、「大阪にはいつできるのか」「名古屋に新しい店を出してほしい」と、本部にメールや電話によるラブコールが後を絶たなかったからだ。

 名古屋の栄、大阪の梅田や心斎橋、福岡の天神、北海道の札幌に新店舗を次々とオープンさせ、今では全国13店に拡大。この夏も新宿や立川などで新規出店し、今後も出店攻勢をかけていく計画だ。フィールサイクルは、今まさにビジネスが大きく成長するスケールアウトの時を迎えている。

 フィールサイクルとは一体どのようなものか、筆者も実際に体験してみた。訪れたのは六本木ヒルズ内にある「FEELCYCLE六本木」。「外国人がクラブと間違えて入店してくることもある」という玄関口から中に入ると、薄暗い室内にシャンデリアが輝き、まさにクラブのムード。動きやすい服装に着替えて、バイクエクササイズ専用の靴を履き、いざスタジオに足を踏み入れた。

 スタジオには所狭しと専用のバイクが並ぶ。インストラクターが登場し、ひと通り説明を受けて、サドルの高さなどを調整したら準備完了。スタジオには徐々に生徒たちが入り始め、事前に予約したバイクにまたがる。そのレッスンは昼どきという時間帯もあり、ほとんどが20代~40代とおぼしき女性たちだった。

 いよいよレッスンがスタート。スタジオは大音量の音楽に包まれ、インストラクターの指示を受けて、筆者も他の生徒と一緒にバイクを漕ぐ。時には立ち漕ぎをしたり、ハンドルに手をついて腕立てふせをしたりする。音楽に合わせて動くので、まさにクラブで踊っている気分だ。そして、曲のサビのパートになると、インストラクターに促されて負荷を強くし、目いっぱいの力で漕ぎまくる。全身から汗が噴き出て、とても人に見せられる姿ではない。だが、室内が暗いため、隣を気にせず思い切り運動に集中できる。

 サビの前にはDJばりにインストラクターが「Are you ready!?」と大声で問いかけ、生徒たちが一斉に「Yeah!!」と応える。これもまさにクラブのノリだ。何とも言えない一体感を味わうことができ、気持ちは否応なく高揚する。音楽に乗ってバイクを漕ぐので、不思議と辛さを感じない。踊って、一体となって、ありったけの汗をかいて。確かにこれって楽しいかも。