炭水化物は「夜」に摂るのが唯一の正解
完全無欠ダイエットでは、適量の完全無欠な炭水化物(後述。およそ30グラム、野菜を添えて)を食べるのはかまわないが、夕食かその直後に限る。そして、週に1〜2回は100〜150グラムを食べること。厳密な量はあなたの空腹度やストレスレベル、どれくらい速く減量したいかによって変わってくる(炭水化物を食べる量を減らせば速く減量できる)。
炭水化物を夜に食べるのが重要なのには、いくつか理由がある。まず体をリラックスさせて睡眠へ導くセロトニンという神経伝達物質の生成に、でんぷんと糖が使われること。炭水化物が体をリラックスさせ、エネルギーレベルを低下させるならば、ハイパフォーマンスと集中が必要なときより、眠りたいときに摂取するほうがいい。ラブラドール脳がエネルギー切れを感じて糖分の補給をせがむより前に眠ってしまうことも有益だ。
また、夜の炭水化物の摂取から得られる血糖の上昇分は、あなたが眠っているあいだに脳が必要な働きをするのに役立てられる。これで適量のケトン体が生成でき、涙や粘液を形成する原料が与えられて睡眠の質が劇的に改善される。涙と粘液の原料とは、炭水化物だ。タンパク質をブドウ糖に転換して充分な量の涙を作るのは、代謝的に困難な人もいる。
これは長期間にわたる低炭水化物ダイエットにつきまとう問題なしに、そのメリットを存分に享受できる第一級の方法だ。炭水化物を摂取する適切なタイミングこそ、完全無欠ダイエットならではの成功のカギである。ほかのどんな長期間の高脂肪・中タンパク質・低炭水化物ダイエットでもとうてい同じ結果は達成できないだろう。
(※この原稿は書籍『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』の第4章から一部を抜粋して掲載しています)