シリコンバレーの有名ハッカーが、自分の体を「ハック」し尽くして発見した、食にまつわる真実とは? 低炭水化物、低カロリー、菜食主義……15年間、30万ドルを投じて世界中の食とダイエットを研究しつくし、あらゆる食事法の「痩せる効果」「健康効果」「頭をよくする効果」をすべて検証、自らもIQを20ポイント上げ、50キロ痩せた「完全無欠」の食事メソッド!
全米の食生活を変えたベストセラー『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』から、内容の一部を特別公開する。
はじめに:瘦せてIQがアップする食事
かれこれ20年ほども前のこと、僕はシリコンバレーの億万長者になりたての若き企業家だった。しかし輝かしい人生のはずが、一つだけ問題があった──僕はすごく太っていて、体重が140キロに達しようとしていた。
18カ月間ぶっとおしで摂取カロリーを1日1500〜1800キロに制限し、週6日、毎日90分の運動に励んだ。持ち前の起業心と意志力をひたすら減量へと傾け、たくましくはなったものの、ぜい肉はどうにも落ちてくれない。
30歳になるころには、急性のトロンビン由来の血小板凝集を発症し、すでに2期に入っていると診断された。僕の血液はドロドロだったわけだ。主治医は、いつとは言えないが遠くない将来、僕は脳卒中か心臓発作で死ぬだろうと宣告した。
キャリアの成功を果たしながらも四六時中ひどい気分だったせいで、実感もわかなかった。いつも疲れぎみで、ストレスで消耗していて、副鼻腔炎と咽頭炎がずっと治らない。だから頭がボーッとして、何かに集中することもできない。
創業したての会社で働くかたわら、ペンシルヴェニア大学ウォートン校でMBA取得を目指していたときのテストの成績はさんざんだった。いくつかはきちんと正解できるが、その後は精いっぱい努力しても必ずうっかり間違いをしてしまう。どうやら自分の脳には思いどおりにならない部分があるらしい。集中法は心得ているはずなのに、本気を出しても集中できないのだ。