月収にして100万円以上を稼ぎ、コツを掴んだことでネット広告を事業化、さらに大きな収益を上げるようになる。現在では事業の方針をメディア運営にシフトし、上場も視野に経営に取り組んでいる。

 高学歴プアのDさん(30代女性)は大学を卒業後に法科大学院へと進学、将来を嘱望されたエリートだった。司法試験にチャレンジしたが、3年連続で不合格。「正直、もう厳しいかもしれない」と思っているが、今から他に就ける職があるかわからない。

 また、法科大学院出身でハローワークに通うのは恥ずかしいと思っている。現在は実家暮らしだが、親は「嫁に行けばいいじゃない」と言うくらいで、うるさく言わない。気乗りしないままお見合いサイトに登録はしているが、どうしても相手の学歴や年収を見て「親に紹介できるかどうか」が基準になってしまうという。

 どうして学歴と収入にこのような負の相関が生まれてしまうのだろうか。日本経済の成長がゆるやかになった現代社会では、従来の産業構造が変化し、これまで不変であると思われた終身雇用などの制度や文化が次々に見直しを迫られている。高学歴という概念もそのうちのひとつであり、ある意味で社会のセーフティーネットであった学歴は、すでに生活を保障する機能を失ったと言っていいだろう。

 このような変化の過程で生まれたウェブを中心にした新しい産業では、ゼロベースで社会のシステムが構築されているため、一度すべてリセットされてからのヨーイドンがはじまる。問われるのはそこに適応できるかどうかだけで、早く走りはじめたものが先行者利益を享受できる。

 しかし、現実にはもちろん高学歴リッチと低学歴プアという順当な存在がいる。これまでは低学歴リッチと高学歴プアというある種イレギュラーな事例について紹介したが、高学歴リッチと高学歴プア、低学歴リッチと低学歴プアについても比較しながら個別のケース検討していけば、リッチとプアの分かれ目が浮き彫りになるのではないだろうか。このように幅広く学歴と収入、そのどちらについてもたくさんのビジネスパーソンを見ることができるのは採用の現場だろう。ある中小企業の人事担当者は言う。