「オワハラとか言ってるけど、そんなの雇う側からしたら貢献するか未知数の人に時間かけて内定出してるのに、断られて、文句言ったらはいブラック企業!とか可哀想」

「大手が8月から採用開始は中小には痛すぎる。内定出した子とか、選考進んでる子からの辞退の電話がちらほら。うちみたいな会社は所詮抑えにしか使われないんだから。。また採用やり直しだぁーって人事が嘆いてるんだろうな。苦笑」

 このような意見に賛成するかは個人の判断として、それらの考えを吟味する必要はあるだろう。オワハラの否定だけでなく、オワハラを生んでしまう状況に対しても、私たちは目を向けるべきである。「オワハラが起きてしまう採用スケジュール」こそ大きな原因なのだから。

 実際、ある企業の人事担当からは「内定者のうち何人が本当に入社するか読めない」という声もある。想定より大幅に内定者が減ってしまう事態も起きるだろう。もしかすれば、まさに今「採用のやり直し」に奔走している企業もあるかもしれない。

あくまでオワハラはNG
企業は今年の経験を糧に

 9月7日、経団連の榊原定征会長は、来年の企業の採用活動について、「何らかの改善は可能だ」と、制度変更を検討する姿勢を記者会見で見せた。これまでのように、4月1日解禁へと戻すことも「選択肢の1つ」だという。このような日程再検討の裏には、間違いなく過熱したオワハラへの配慮があるだろう。日程が元に戻れば、就活生がここまでオワハラに振り回されることもなくなるかもしれない。

 ただし、オワハラ自体は決して今年から発生したものではない。4月1日解禁の時代でも、複数の内定先から1つを選ぶ就活生は多数おり、企業は常に「内定辞退」を懸念していた。だからこそ、仮にスケジュールが元通りになっても、オワハラの根絶は難しいだろう。これはもはや、日本の就活が抱えているジレンマとさえ言えそうだ。

 それでも、今年の採用活動から企業は学ぶことはあったはずだ。それは、「オワハラが企業のイメージを悪くし、かえって就活生を遠ざける」ということ。囲い込もうとすればするほど、内定者は逃げていくのである。それは採用時期がいつになろうと同じこと。企業の人事マンは、それを肝に銘じて、来年以降の採用活動を行うべきではないだろうか。