と同時に、家一棟分の原価積算、3Dパースへの転換、作業の工程表、施主に提出する書類(見積もり)、20年には義務化される「改正省エネ規制」の自動判定までを、瞬時にやってくれます。従来では、手作業で1週間以上かかっていた雑務が5分で終わるばかりか、すべての数字はデジタルに置き換えられることから、儲からない原因だった“利益の管理”を徹底できるようになります。

K-engineリフォーム・アクセルは、工務店は施主に対してタブレット端末のiPadの画面を見せながら、具体的・立体的な完成イメージを提示できる。画面の上で、設備機器を出し入れしたり、色味を合わせたりして“見える化”する。急な仕様変更があっても、その場で見積もりができ、ローンの返済額も出せる
イメージ写真提供:K-engine

 次に、リフォームが対象のK-engineリフォーム・アクセルは、住宅の増・改築に特化したモバイル・サービスです。中小・中堅の建設会社にとって、受注活動のすべての入り口となる初めて施主と面談する際に、タブレット端末のiPadの画面を見せながら、AR(拡張現実)の技術を使って完成イメージの“見える化”を実現しました。操作はゲーム感覚で、3Dの画像を着せ替えるようにして動かしながら、リアルタイムで見積もりを出すことができます。

 こちらも、年額7万2000円から(月額6000円から)の負担です。主眼は、施工店が施主に対する価格の提示が遅れたがゆえに失注するような事態を防ぐことにあります。また、施主に対する提案によっては、これまでの“設備機器を交換するリフォーム”から“設備機器を自在に組み合わせた空間リフォーム”へと受注単価を大きくできる可能性を秘めた営業支援ツールとなっています。

──現時点で、K-engineと同じような規模感でお役立ちツールを開発した競合他社はありません。しかし、これまで存在しなかった安くて便利な新サービスといっても、未だに手作業が中心の地方の工務店の現状を考えれば、利便性を認めてもらってから本格導入に至るまでには時間がかかるのではないですか。

 確かに、そういう面はあります。

 僕は通信業界の出身ということもあり、社内でいつも言っていることがあります。産業や組織を考える上で、「2:6:2」という法則のようなものがあるということです。例えば、最初の20%が世の中を変える革新層、真ん中の60%がどちらにも属さない中間層、最後の20%がテコでも動かない超保守層です。しかし、最終的には、ある時点で、革新か保守のどちらかに一気に振れます。