なぜ多くのビジネスパーソンが
他人に時間を奪われてしまうのか

1日24時間、その時間の多くを自分のために使うことができている人は少ないはずです

 1日24時間、自分の思うとおりに時間を使うことができたらいいのにと思ったことのある人は多いでしょう。

「どんな人生が理想ですか」と質問すると「自由に自分の時間を使うことができる人生」と考える人が多いのも事実です。それほど日々の生活が、他の人にコントロールされていると感じているのかもしれません。

 さて、1日24時間、他の人にコントロールされている時間はどのぐらいなのか考えたことはありますか?

 「1日の大半」
 「朝の8時から夕方6時ぐらいまで」
 「1日の半分ぐらい」

 このように、家庭、仕事、人間関係といった様々な要因が絡み合い、自分の思いのままに時間を使うことができていないという事実にあらためて気づくことでしょう。

 また、次のように思う人もいるかもしれません。

 「仕事をする限り、周囲から時間をコントロールされるのは仕方ないのでは」
 「就労時間中に、自分が主導権をもって時間を使うことは無理ではないか」

 そうあきらめてしまっていませんか?

 あきらめた瞬間に、本来、自分の時間に対して主導権をもつことができるのに、その主導権を他の誰かに渡してしまい、自分ではない他の人が、皆さんの大切な資産である「時間」を操り始めてしまうのです。

 それでいいのでしょうか?

 一流の人たちは、「自分の時間に真摯に向き合う」ことを何よりも大切にしています。これは、「自分の時間に対してイニシアチブ(主導権)をもつ」ことを意味します。

「時間に対してイニシアチブ(主導権)をもつ」という姿勢を保ち、どんなに忙しくても、周りに誰がいようとも、外的要因に振り回されずに、自分の時間に真剣に向きあうのです。なぜなら、自分の「時間の価値」を誰よりもよく知っているからです。他人に自分の「時間の価値」を決めてもらうなんて言語道断です。

「多忙である」「周囲からあれこれと指示される」「期待にこたえなければならない」などの外的要因は、数えあげたらきりがないぐらいあるでしょう。

 たとえそのような状況に置かれていたとしても、大切な時間をすべて相手に容易に委ねていないかどうか確認することが大切です。

 いかがでしょうか。皆さんの大事な時間を相手に委ねてしまっていませんか? 

 もしもそうであれば、なぜ大切な時間を相手に容易に譲り渡してしまうのでしょうか。そこにどんな心理が隠されているのでしょうか。よりよい働き方を目指すために、一度検証してみる価値は十分にあるでしょう。

 時間の渦にのみこまれることなく、自分を見失わずに働くためにはどうすればいいのか。最前線で働くビジネスエリートの皆さんであれば、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。