新デザインで売上好調

 先月下旬、大手通販のアスクルは、BtoC向けインターネット通販サイト「LOHACO(ロハコ)」で、ビッグデータを活用した「EC(Eコマース)マーケティングラボ」から、独自の専用デザインを用いた新商品の販売を開始した。

 参加企業の中には、花王やキリンビバレッジなど大手メーカーの名も。花王は消臭・除菌スプレー「リセッシュ」、一方、キリンは新商品の麦茶「moogy(ムーギー)」の限定デザイン商品を、それぞれ投入した。

 例えば、「今回は“オヤジ”の声を一切抜いて取り組んだ」(塗谷グループ長)というリセッシュ。

 社内デザイナーが天然石をイメージしたという、モノトーンのシンプルなパッケージデザインを前面に押し出し、機能はもちろん、商品名さえパッと見では分からないという、日用品としてはかなり冒険的なものだ。

 追求したのは使用シーンに即したデザイン性のみで、商品の機能説明はECならではの特性を生かし、販売ページに書き込めば補えると判断した。このもくろみは花王の想像以上に当たり、限定リセッシュは目下、予定の3倍の売れ行きを見せているという。

 今回はアスクル側の買い取り式による試験的な販売だ。この成功を追い風に、花王は現在、EC限定デザイン商品の拡大や、アマゾンや楽天など、出店する他のECサイトでの展開も視野に入れる。

 日用品のみならず、マス向けを重視するあまり、デザイン性に劣るとされがちな日の丸メーカーの意識が変わるきっかけになるのかもしれない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 宮原啓彰)