──今年の11月は、公的資金の注入を受けた銀行が2年に1度提出する経営健全化計画を公表するタイミングだ。
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今まで7年間の戦略に間違いはなかったので、計画に大きな変更はない。選択と集中を徹底していく。まず、りそな信託銀行の合併効果が出てきているので、これを定着させる。
加えて春先から、アジア進出を志向する取引先のサポートに力を入れている。手始めとして、若手をアジアの金融機関に出向させ、現地マーケットや進出している日本企業の実態を勉強させている。国際業務をやるつもりはないが、顧客へのコンサルティングサービスや情報の提供を強化するためだ。
──最大の課題である公的資金返済はどう考えているのか。
相手がいることなのでわからないが、まだ時間がかかるだろう。
交渉でこだわっているのは、返済の条件・時期・額の三つ。なかでも重要視しているのが、公的資金の出し手である預金保険機構が持つ、りそなの株式をいくらで評価するかという“条件”についてだ。優先株だけでなく普通株の価値も含めて、大局観を持った議論をしたいと伝えている。