中国の大船団は、
政府がコントロールしている?

 中国の漁船は、基本的に中国のコーストガード(沿岸警備隊)組織「中国海警局」の監督下に置かれています。遠洋漁船は、中国が独自に運用している自動船舶識別装置「北斗」を備えつけ、船舶の位置情報を海警局が把握できる体制になっています。

 したがって、正規に登録している船舶が勝手に動くことはありません。中国の大船団が動くときは、政府が関与しているか、少なくとも掌握下にあります。また、南シナ海のスプラトリー諸島周辺や東シナ海の尖閣諸島周辺では、政府の指示により漁船団が動くことがあります。そのため、中国漁民は、「海上民兵」といわれています。

 さらに近年、中国の漁船はフカヒレを獲るために、南太平洋やインド洋でサメの大量捕獲を行い、自然保護政策をとる国々との間で問題を起こしています。その他にも、ロブスター、マグロなどを求めアフリカ沿岸にも進出しています。