Photo by Kazutoshi Sumitomo
──今期の経営環境をどのように見ているか。
今年5月の運輸収入は22ヵ月ぶりに前年同月を上回った。リーマンショック以前の水準にはまだ戻っていないが、ようやく下げ止まり傾向になってきたのは救いだ。
今期は、上期が対前年100%、下期が同101.6%、通年で同100.8%で計画をつくった。新幹線や飛行機の需要はGDPと相関関係にある。GDPは対前年101.6%程度ということなので、それよりも少し堅めに予想したつもりだった。
しかし、ギリシャ問題など予測していなかった出来事が起きている。こうした経済全体に影響を与えるイベントはじわじわと効いてくる。今はまだ、影響が出ていないが、今後はわからないと考えている。
──不透明な経済情勢が続いているが、どのような成長戦略を立てているのか。
当社は大事故を起こした会社。安全性の向上に力を入れ、お客様に安心・信頼を感じていただける企業ブランドを確立することが、まずは大前提だ。
そのうえで、来年春に開業する九州新幹線と大阪駅再開発には、大きな期待を持っている。