70人の若手社員の中で一番高い評価をもらう
岩瀬 いいですね。『入社1年目の教科書』は「入社2年目」から実践しても十分間に合うというモデルケースのようなお話です。
熊谷 はい。
岩瀬 評価はどうでしたか?
熊谷 自分で言うのもあれなんですけど、3年目の途中で物凄く評価していただきました。当時、部署に70人ぐらいいたんですけど、当時の部長から、若手の中で最高の評価をいただきました。
岩瀬 やりましたね!
熊谷 死ぬほど嬉しかったです。ちなみにあのとき厳しい一言を迫真の演技で(?)告げてくれた直属の上司とは、今も仲良くしてもらっています。いまだに、部の忘年会なんかにも呼んでもらってます(笑)。
岩瀬 そうまでして頑張ったのに、なぜ4年で三井物産を辞めてしまったのですか。もったいないと言われませんでしたか?
熊谷 そうですね…。ある日突然、すべての優先順位を入れ替え、仕事最優先で2年くらい駆け抜けました。それで評価もしてもらい、ものすごく満足しました。
正直、仕事自体に社会的意義を感じていたわけではなく、成果を出せば給料が上がるわけでもなく、当時の僕のモチベーションって、「とにかく皆に認めてもらいたい」というのが全てだったんです。
それが満たされたときに、さて、この先何を原動力に頑張ろうかな…、と思いました。それで数カ月いろいろ考えて、1回外に出てみようと思ったんです。
なので、すごい決断をしたというよりは、「突然ふと辞めた」っていう感じです。