ビジネスパーソンの頭脳のレベルを上げる「○○」の勉強とは?
われわれはそういったビジネスエリートや野心的なエグゼクティブたちと共に学ぶと同時に、シカゴやケロッグ、スタンフォードなど他のトップEMBAで学ぶビジネスエリートたちとの人脈も深め、いまでもつねに情報交換を続けている。
世界のフラット化が進み、望めばグローバルなビジネスチャンスがいくらでもつかめるいまの世界において、世界のトップエリートたちは何を思い、何に焦りを感じ、何を身につけたがっているのか。
1年から2年という期間、多忙な時間を割き、睡眠時間を削って世界中から海を越えてまで授業に集って、いったい何を学び、ビジネスに生かしているのか。
そうしたことを考えていくなかで、彼らが「学びたい」と感じているテーマにはいくつか共通項があることが見えてきた。
財務(ファイナンス)や会計(アカウンティング)、統計学等の基礎知識も必須だが、とくに彼らが求めているのは、ざっくりと、「リーダーシップ」「ネゴシエーション」「テクノロジー・マネジメント」「アントレプレナーシップ」「マーケティング」「グローバルビジネス」(とくにアジアビジネス)の6つに大別できる。
これらの科目自体は一般的なMBAのカリキュラムでも見られるものかもしれない。だが、これこそ実際に第一線で働く世界のトップエリートたちがさらに高みを目指すために必須と考え、日々高速で学んでいることなのだ。その意味ではこれらのジャンルの勉強が、いま、成功するのに最も効率がいいといえるのかもしれない。
逆にこれらの分野をおさえておかないと、これからの世界でビジネスを成功させていくことに支障をきたすともいえるだろう。いうなればこれらは、これからのビジネスパーソンの「必須の教養」というわけだ。
経験豊富な彼らが、経験だけでは物足りず、さらに学びたいと考えるのはなぜなのか。彼らと共に学び、見聞きしたなかでも、とくに日本のビジネスパーソンにとって重要だと思える知識、誰もが目の色を変え、とりわけ熱心に学んでいる考え方、「そこを攻めるから成果が上がるのか」と目から鱗が落ちたような戦略的な問題解決術など、ビジネスパーソンとしての「頭脳」のレベルを大きく上げる学びをここに伝えたい。
(本原稿は、『世界の最も野心的なビジネスエリートがしている一流の頭脳の磨き方』より抜粋して掲載しています)