なぜ北海道民に「おすすめの店」を聞いてはいけないのかあらゆるランキングで1位を独占する北海道。道外の人が気づかない魅力がまだまだあった

 都道府県魅力度ランキング1位、愛着度ランキング1位、産品購入意欲度ランキング1位、地域資源評価ランキング1位……。

 これにとどまらず、あらゆるランキングで1位を独占し、不動の地位にある都道府県。それが言わずと知れた「北海道」だ。北海道のすごいところは、道として圧倒的な人気を誇るだけではないこと。なんと各市町村もあらゆるランキングで上位を占めている。

 例えば、市町村魅力度ランキング。これでは、1位に函館市、2位に札幌市、5位小樽市、7位富良野市とトップ10に4つもランクインしている。もちろん4つもランクインするのは北海道のみだった。

「北の大地、自然、食――。すべてが揃うイメージの北海道のブランドをさらに強くしているのが、函館や札幌、小樽、富良野などの市町村単位のブランドです。大きいブランドの中に小さくても強いブランドが集まることで、より外からの魅力度が高まっているのでしょう」

 こう語るのは、「都道府県魅力度ランキング」を毎年発表しているブランド総合研究所の田中章雄代表だ。外から見ても魅力的な北海道。では、実際に住んでみると、どんな生活が待っているのだろうか。

※本文中のランキングはすべて『地域ブランド調査2015』(ブランド総合研究所)による

知られざる道民の楽しみは
「道の駅めぐり」でスタンプラリー

「東京に来てみて、初めて北海道は食事が美味しいんだとわかりました」

 半年ほど前に東京へ転勤してきたという札幌出身の女性が、しみじみと語る。都会に住んでいれば「北海道の方が美味しいなんて当然だろう」と思うが、やはり現地に住んでいると良さに気づけないらしい。当たり前にあるものの大切さは、失って初めて気づくといういい例だろう。