先物取引の“本場”だから流動性もバッチリ!
CFDよりわかりやすいのも魅力。

 楽天証券の海外先物取引への本格参入が話題になっている。

 大きな特徴の一つは取扱い銘柄数の多さ。今までもシカゴやシンガポールの取引所に上場する円建ての日経225先物取引を取り扱う証券会社はあったが、楽天証券では日経225に連動する世界の先物取引を全てカバー。円建てだけでなくドル建てでの取引も可能だ。

 また、株価指数先物としては世界最大の取引量を誇る「e‐mini S&P500」もラインナップされている。

 もう一つ注目したいのは、ニューヨークやシカゴの取引所に上場する商品先物取引もできること。

 金価格や原油価格の急騰ぶりはたびたび新聞やテレビなどで取り上げられているので「ここに投資すればさぞかし儲かるはず」と考える人は少なくない。しかし日本の市場は低迷しており流動性の低さから敬遠されがちだった。一方、世界の商品先物取引は07年頃から急速な伸びをみせている。

 「資産運用の一環として海外では当たり前の分散投資先となっています」と語るのは、商品先物情報を配信するコモディティーインテリジェンス社長の近藤雅世さん。

 しかも「金や原油などは、社会不安によって上昇する傾向がある」というから今の世相にもぴったりだ。世界標準の“コモディティトレード”なら、ポートフォリオに加えてみるのもよいかも。

(文/佐野美歩絵) ※ダイヤモンド・ザイ2010年12月号に掲載