前回同様、シナリオのように会話体で「叱る」方法を紹介していきます。あくまでも、状況に合わせてあなたなりの方法を見出すためのヒントとして、参考にしてみてください。

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お調子者の部下が大きなミスをした場合

 人からほめられたり、物事がうまく運んでいると、つい調子に乗ってしまい、うっかりミスを犯すことがあります。ただ、そのことを反省して次に活かせる人ばかりではなく、何度も同じ誤りを繰り返してしまう人も少なくありません。

 ここでは、ふだんからそそっかしくてミスをすることの多い人が、大きな失敗をしてしまったケースを取り上げて、指導方法を見ていきます。

[登場人物]

藤井隆至(27歳)
住宅販売会社の営業社員。人に対して愛想がよく、すぐに打ち解けることのできる性格で、周囲から「お調子者」と呼ばれている。うっかりミスや遅刻が多く、直属の上司からよく怒られている。


浜田雅敏(41歳)
藤井の上司。営業部長。部下の面倒見はよいが、口が悪く、鬼上司と恐れられている。また、短気な性格のため、怒り出すと止まらなくなってしまうところがあり、部下たちはいつも戦々恐々としている。
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