手軽で実用に耐える
センサー内蔵機器が続々登場

 現在ラスベガスで開催されているコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)。このショーでは毎年、デザインやエンジニアリングの面で革新的な製品に『イノベーション賞』が授与されるのが恒例になっている。

 イノベーション賞は自薦制だが、世界のテクノロジー関係者、研究者、ジャーナリスト、デザイナーらが選考委員となっている。スマートホーム、ウェアラブル、デジタルイメージング、ゲームハードウェア、コンピュータハードウェアおよびコンポーネントなどの30近いカテゴリーに分かれている。

今年の「CESイノベーション賞」は<br />IoT時代のセンサー内蔵機器が花盛り「アディダス・スマート・ボール」(「CESイノベーションアウォード」のサイトより)

 さて、2015年のイノベーション賞から、今後のトレンドが感じられるいくつかの製品を挙げてみよう。

 まず、センサーが使われている製品が目立つのは面白い。

 アディダスの「スマートボール」は、サッカーボールにセンサーが組み込まれ、蹴った強さ、速度、ボールが飛んだ道のりなどのデータがブルートゥースで送信され、ビジュアルにその結果が見られるもの。子どものサッカーチームにぜひ欲しいと思わせるものだ。

「ICAM HDプロ」は、侵入者をキャッチしてビデオや写真を撮るデバイス。オランダのアマリロ・インターナショナルが開発した。センサーで音や動くものを捉えて、そちらにカメラを向ける優れものだ。

 園芸初心者に嬉しいのは、イーダインのガーデンセンサーだ。土壌の湿度や栄養分をセンサーで感知して、どんな植物が合っているかを表示してくれる。いったん植えると、水やりのタイミングを教えてくれたり、どんな肥料をやるべきかなども指導してくれる。果物の収穫時も知らせてくれるという気配り具合。

 また、水道バルブもあり、こちらは水やりが必要になった際に自動的にスプリンクラーをオンにする。定時にセットされたスプリンクラーと比べて、実際に植物が水を必要とする時に作動するので、節水ができる。スマート園芸はここまで来たか、と感慨深い。太陽光パネル付きなので、電気配線や充電も不要だ。