第11回
世界が認める“日本人らしさ”とは何か「馬毛の漉し器」が象徴する我々の武器
樋口直哉
外国で働く日本人シェフは、「日本人らしさ」を求められるという。その「日本人らしさ」とは何か。それは「日本人の繊細な味覚を通した料理」なのだ…
2013.10.2
和食を世界遺産に、という動きが農林水産省を中心にはじまっている。日本料理はここ十年余りの世界的な流行になり、外国の料理人の多くも関心を持っていて、誰もがそれを理解しようとしている。しかし、当の日本人の多くは日本料理を理解できていないのではないか。そこでこの連載では、日本の食を支えている道具や食材をつくっている生産者、職人を訪れて、私たち日本人が知らない日本の“食の遺餐”を紹介していく。
第11回
樋口直哉
外国で働く日本人シェフは、「日本人らしさ」を求められるという。その「日本人らしさ」とは何か。それは「日本人の繊細な味覚を通した料理」なのだ…
2013.10.2
第10回
樋口直哉
「芸術品をつくる人はともかく、道具をつくる人は減っていくと思うよ」。浅草・銅銀銅器店の三代目、星野保さんがいかにも江戸っ子という、べらんめ…
2013.9.4
第9回
樋口直哉
巻きすは、日本独特の道具である。日本料理では、巻き寿司をつくるときはもちろん、大根おろしや茹でたホウレン草の水気を絞ったりもする。そんな巻…
2013.8.7
第8回
樋口直哉
貴族の飲み物だった麦茶は江戸時代から屋台で飲まれ出した。一般家庭の定番になったのは、昭和30年代、冷蔵庫が普及してから。そんな昔ながらの煮…
2013.7.3
第7回
樋口直哉
千葉県君津市久留里の城下町では、江戸時代から武士の内職として、楊枝作りが行われていた。ここでつくられているのは〈雨城楊枝〉と命名された高級…
2013.6.5
第6回
樋口直哉
上野駅から合羽橋道具街へとのびる浅草通りを歩き、稲荷町の駅を抜けたあたりにある『宮川刷毛ブラシ製作所』には様々な種類の刷毛とブラシが並ぶ。…
2013.5.8
第5回
樋口直哉
戦後、ガラス産業は東京の一大産業となり、数多くのガラス製品が輸出され、神武景気を支えた。その後、輸出は減少し、海外から安価な製品が輸入され…
2013.4.3
第4回
樋口直哉
『巨人・大鵬・卵焼き』の時代には〈幸せな暮らし〉という言葉のイメージに、ある程度の普遍性があったように思える。時が過ぎて、巨人人気のピーク…
2013.3.6
第3回
樋口直哉
寿司が世界に広まって久しいが、そんななかにあっていまいちブームに乗りきれなかった存在が「海苔」である。外国人には黒い紙とも揶揄されることも…
2013.2.6
第2回
樋口直哉
麩というのは実に地味な存在だ。しかし、そんなイメージを払拭するような「すごい麩」が西会津にある。その麩をつくる職人は、麩とは縁もゆかりもな…
2013.1.9
第1回
樋口直哉
日本料理は特徴的である、とよくいわれる。例えば「おろす」という調理法はフランス料理や中国料理にもない。そもそもおろし金という道具自体、日本…
2012.12.5