これはスポーツに例えるとわかりやすいでしょう。バスケットボールのシュート練習に当てはめてみます。ゴール下でシュートが決められるよう、何度も何度も練習を重ね、やがて得点率が大きく上がったとします。

 そこで引き続きゴール下のシュート練習ばかりを続けていては、ゴール下以外のポジションからのシュートは、一向に上手になりません。

 ゴール下のシュートが入るようになったら、ゴールから少しずつ距離をとってシュートを打つ練習をしたり、ドリブルしながらシュートする練習をしたり、バリエーションを広げていくのが正しい練習法であるはずです。理想的に修練を詰めば、あらゆる距離からシュートが決められる、優れた選手になれるでしょう。

 勉強もこれと同じ。ひとつの「できない」をマスターしたら、次の「できない」に進むことが肝要です。そしてそれをクリアしたら、また次の「できない」にチャレンジする。これを重ねた先に、成績アップという未来が待っているのです。

覚えている英単語を
ひたすら書き続けていないか

清水氏の最新刊『中学生からの勉強のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)では、著者自身の中学生時代の経験や塾講師としての体験から、中学生向けに「勉強が楽しくなる」方法を紹介。

 ところが、こうしたシンプルな真理が意識から抜け落ちているケースが意外と少なくありません。たとえば、せっかく問題を解いても、答え合わせまで徹底しなければ、何ができないのかもわかりませんし、わかるようになったことをチェックすることもできません。 

 あるいは、「英単語は書いて覚えましょう」という学校の先生の教えに従い、ひたすら英単語を書き続けている子どももいるでしょう。しかし、100回、200回と書くまでもなく、実は5回の時点でその単語はもう覚えているかもしれません。

 つまり、何も考えずに時間を費やしていても、実はそれは足踏みしている状態に過ぎない可能性があるわけです。

 足踏みしていては、モチベーションは上がりません。そうではなく、確実に前進し、少しずつでも成長している実感を持たせることで、子どもは自発的に勉強に励むようになるのです。