勉強、改善、実行のサイクルを実感させて
少しずつ「コントロール権」を渡す
そうならないためには、少しずつ「勉強のやり方」を伝えながら、「やった分だけ成果が出る」という成功体験や、結果が出なかった時に「改善して次につなげる」というポジティブなサイクルを、なるべく早い段階で味わわせてあげることが重要です。
「手をかけ過ぎだ」「過保護ではないか」という意見もあるかもしれません。しかし、これはさじ加減の問題です。これまで親がすべてを管理していたものを突然丸投げされても、子どもはやり方がわからないのだから、できるわけがないのです。
そこで私は、小学生の子どもを持つ家庭には、中学生になったら、最初の1年間で少しずつ段階的に学習の計画や管理といった“コントロール権(権限)”を子どもに移譲していくやり方をおすすめしています。
これは中2や中3のお子さんがいる家庭でも同様です。もし、すでに学習習慣が崩れてしまっているとしても、遅過ぎることはありません。
具体的には「次の次のテストに照準を合わせよう」と、定期テスト2回分をかけて、親子で一緒に取り組んでいく方法を提案しています。
たとえば、次の中間テストに向けて、まずは一緒に計画を立て、勉強のやり方を整理して備えます。そして中間テストが終わった後には、改善点(反省点)が出てきます。そこですぐに手を離すのではなく、その次の期末テストまで一緒に伴走し、前回の反省を生かして改善策を実行し、結果が出るところまで見届けること。これにより、子どもの側も勉強、改善、実行のサイクルが実感できるようになります。
もちろん、「落ちるところまで落ちて、自分で考えさせる」「痛みを知ることで成長する」という昭和的な考え方にも、一理あるでしょう。しかし、本来勉強は楽しむもの。不要な挫折を味わわせたり嫌悪感を植え付けたりするのは、良い結果につながらないことが多い。
何事も、できるようになれば楽しくなるもの。子どもにとって勉強が楽しいものになるよう、支えてあげることが重要なのです。
