-週刊ダイヤモンド編集部-
第271回
自由な裁量権でスリムに 意思決定権でメタボに
職場のストレス要因が、心身にどう影響するかを調べるモデルがある。「JDCS(Job Demand-control-support)モデル」もその一つ。

第270回
目の老化には赤と緑と橙色 加齢黄斑変性を予防しよう
加齢黄斑変性(AMD)とは、網膜の中心部にある「黄斑」が加齢によって障害される眼疾患を指す。網膜は視覚的な光情報を電子情報に変換する組織。デジタルカメラでいえば「イメージセンサー」に当たる。黄斑はそのなかでも高精細・高感度の組織で、黄斑が損なわれると視力全体に影響を及ぼす。実際、国内の失明要因の第4位はAMDで、3:1の割合で男性に多く、50歳以上の約1%が同疾患を患っているという。

第269回
40代の早期発見のために乳がん検診はエコーとの併用で
タレントの北斗晶さん(48)が乳がんを発症し、右乳房全摘手術を受けたことで乳がん検診の希望者が増えている。その一方で、北斗さんが毎年、乳がん検診を受けていたにもかかわらず、早期診断・治療がかなわなかったことにショックを受けている女性も少なくない。

第268回
「カルシウムで骨折予防」に疑問骨密度はわずかに上昇
高齢者の骨折予防にカルシウムの摂取を勧める情報は多い。ただし、専門家の間では効果を疑問視する声も少なくない。先日、食事、サプリメント(以下、サプリ)を問わず、カルシウム摂取と骨折予防に関する複数の研究(被験者の対象は50歳以上の男女)を総合的に解析した報告が、医学誌「BMJ」オンライン版に掲載された。

第267回
「全国糖尿病週間(11月9~15日)」前糖尿病の方は食習慣の改善を
今年の「全国糖尿病週間」は11月9~15日。全国で糖尿病発症予防と重症化予防に向けた啓発活動が行われる。2013年の国民健康・栄養調査によれば、国内の糖尿病有病者、つまりHbA1c(国際標準値)が6.5%以上、もしくは病院で治療を受けている人の割合は、男性16.2%、女性9.2%だった。男性の6人に1人、女性の10人に1人に相当し、50代以降に有病率が増加することが示されている。

第266回
体脂肪を減らすには糖質制限より脂質制限?
食事中の炭水化物を制限する「糖質制限」は市民権を得たが、「体脂肪」を減らすには「脂質制限」が有効らしい。

第265回
周囲には悪評でも貧乏ゆすりが命を救う?
座位時間が長いと出てしまう「貧乏ゆすり」。家族からみっともないと言われそうだが、貧乏ゆすりで死亡リスクが下がるようだ。英国の疫学調査から。

第264回
目の愛護デーに眼検診を 緑内障による失明を予防
10月10日は目の愛護デー。1931年に定められた「視力保存デー」にはじまる失明予防のための目の記念日である。中高年が視力障害に陥る原因といえば即、緑内障が思い浮かぶ。

第263回
受動喫煙が歯周病リスクに ただし、男性に限ります
日本人男性は非喫煙者でも、受動喫煙で「歯周病」リスクが高くなるようだ。東京医科歯科大学と国立がん研究センターの共同研究チームの報告から。同研究は、1990年に秋田県横手市の住民(当時の年齢40~49歳)に対して行った喫煙状況に関するアンケート調査をもとに、その後の歯の状態と喫煙との関連を検討したもの。2005~06年に歯の健康状態を確認している。

第262回
長時間労働は脳卒中リスク 週41~48時間でも上昇
長時間労働は心血管より脳血管にダメージを与えるらしい。医学誌「ランセット」オンライン版の報告から。労働時間と健康との関連を調べた研究は多い。心筋梗塞など冠動脈疾患と労働時間との関連では、週35~40時間労働の発症リスクを1とすると、それ以上で約1.4倍に上昇するといわれている。

第261回
水族館でリラックス効果 血圧・心拍数に好影響
秋の行楽シーズンである。紅葉狩りに繰り出すのもいいが、遠出する時間がない貴方にお勧めなのが「都会のオアシス」水族館。夏休みの喧噪が過ぎた今頃は案外、穴場だ。しかも、先日報告されたプリマスに所在する英国・国立水族館とプリマス大学、エクセター大学からの共同研究結果によると、「水族館の展示を眺めていると血圧と心拍数が低下する」という。

第260回
唐辛子で死亡率低下!?ほぼ毎日の摂取で14%減
唐辛子を日常的に食べると、全死亡率とがん死や虚血性心疾患死リスクが減るようだ。中国の大規模疫学研究の報告から。

第259回
「高収入の勝ち組」がリスク?50歳以上の有害な飲酒
健康状態が良く、十分な収入があり、しかも学歴が高く社会活動にも積極的──という「勝ち組」は、有害レベルの飲酒にはまるリスクが高い、という研究結果が英国から報告された。本研究は英国(イングランド)在住の50歳以上の男女について、有害な飲酒に向かわせる社会経済的要因を検討した二つの調査データを解析したもの。延べ9200人以上が対象となった。

第258回
急性期脳梗塞治療の新時代 t-PA治療+血栓除去治療
日本人の死因、第4位の脳卒中。死亡率こそ治療の進歩で低下しているが、患者数は相変わらず多い。くも膜下出血など脳出血は激減したが、逆に血管が詰まる脳梗塞は増加している。

第257回
成人のぜんそくにカテーテル治療 患者QOLの改善に期待
昨年末、国内で初めて18歳以上の重度の気管支ぜんそくに対する外科的治療が保険承認された。使用する医療機器は、この7月から販売が開始されている。

第256回
脂質異常症治療はいつから必要?基準値主義からリスク主義へ
米国のコレステロール治療ガイドライン(GL)には、LDL‐コレステロールの管理目標値が設定されていない。曰く「目標値を設定するに足る科学的根拠がない」というのだ。2013年11月、同GLが発表されたとき、各国の関連学会は大騒ぎになった。何しろこれまで治療の根拠として君臨してきた数値がばっさり切られたのだから。

第255回
2型糖尿病治療薬で減量 日本では未承認です
先日、2型糖尿病治療薬の抗肥満効果を検討した試験結果が報告された。ただし抗肥満薬として適応は、国内では未承認であることを明記しておく。

第254回
正しい給水方法は?低ナトリウム血症にご用心
なぜか真夏になるとあちこちで開催される「耐久レース」。自転車、マラソン、トレイルランニングと競技はさまざまだが、参加者は競技中の水分補給に頭を悩ませるだろう。実はこの水分補給、一歩間違えると「低ナトリウム血症」という致命的な状態を引き起こすこともある。先日、米国から競技中の水分補給に関するガイドラインが発表された。

第253回
座りっぱなしで不安がつのる パソコンを捨てよ、外へ出よう
本稿でも「座りっぱなし」の生活が身体の健康に悪影響を及ぼすという報告を紹介してきたが、ようやく(?)座りっぱなしと精神症状に関する論文がでてきた。オーストラリアはディーキン大学の報告から。

第252回
親の所得が青年期の肥満に影響 小児期は「給食」が防波堤
先日、日本医科大学衛生学公衆衛生学の可知悠子氏らから、家計と子どもの肥満に関する研究結果が報告された。可知氏らは、厚生労働省の2010年の調査から、6~11歳・397人と12~18歳・397人のデータを抽出。家庭の収入・支出、親の最終学歴、職業といった社会経済因子をそれぞれ3段階に分け、肥満との関連を調べた。
