2014.7.23 大規模すぎる個人情報の漏洩がもたらす深刻な影響 通信教育大手「ベネッセホールディングス」の子会社「ベネッセコーポレーション」において、大規模な顧客情報が漏洩する事件が起きた。国勢調査に基づく人口推計で未成年者以下の半数の方の個人情報が漏洩したとも推計できる大規模なものだ。その大…
2014.6.24 技術と制度が不可分になる時代 先週、個人情報保護法の改正に関わる大綱がまとまった。筆者は昨秋以来、内閣官房の「パーソナルデータに関する検討会」委員として、この議論に深く関わってきた。技術者が法改正という制度設計に関わることにした理由は、ITが社会にもたらす課題は…
2014.4.8 ビッグデータとID――統計手法や分散処理基盤に頭を悩ます前に知っておくべきこと コンピュータは物理世界をそのまま認識することはできない。物理世界の対象の代わりになるのがIDである。IDの割り当てが不適切だと、分析にならないか、非常に手間がかかる。実際、ビッグデータといわれている事例は、ID付けに失敗しているがために…
2014.2.19 クラウドの再定義を促す、Infrastructure as codeという新しい考え方 いまや企業の基幹システムがパブリッククラウドで利用される時代。クラウドコンピューティングはその普及とともに、位置付けや使い方も大きく変化している。今回はInfrastructure as codeという注目の技術を中心に、情報システムの進化と現実社会へ…
2014.2.5 ビッグデータからIoT(モノのインターネット)へ 今年に入って、IT系のメディアでは、ビッグデータに代わって、IoTやM2Mというキーワードが目立っている。いまIoTが注目される背景には、SNSやネットゲーム、ECなど、ネットの世界のデータへの活用が中心だったビッグデータから、現実世界のデータの…
2014.1.27 消費税アップに間に合わない情報システムが多発する!?――国立情報学研究所・佐藤一郎教授 経営者、識者の方々にアンケート形式でうかがった2014年を占う5つのポイント。第12回は、当サイトで「佐藤一郎のパースペクティブ」を連載中の気鋭のコンピュータ・サイエンティストに、ITをテーマに2014年に注目する動きを解説してもらった。
2013.10.16 街中の自販機が教えてくれる、ビジネスデータ分析の勘どころとは? 小売業などでは、出店先の商圏を調査するためにデータ分析のニーズがある。例えばショッピングモールにテナントを出すうえで、フロアーの顧客比率を調べたい。またはオフィス街の店舗などが近隣企業の社員構成などを調べたいというものだ。皆さんな…
2013.8.13 クラウド、モバイル、セキュリティが激変する!?チップスケール原子時計の影響力 半導体技術を使ったチップスケール原子時計の製品化が進んでいる。超高精度で時刻を測定できる原子時計の小型化と低価格化が進むことで、サーバなどの高性能コンピュータに原子時計が内蔵されることは十分想定される。それは従来のネットワークのあ…
2013.7.16 民主主義の手段としてのオープンデータ 昨今、にわかに行政オープンデータに関する議論が増えている。そもそも、データは使ってこそ価値があるわけで、行政機関が持っているデータで、公開してもいいデータは積極的に公開すべきだ。ただ、昨今の議論は近視眼的で、行政の負担を上げ、本来…
2013.7.2 ビッグデータと国勢調査――その意外な結びつきの話 世界で一番古いビッグデータの事例の一つは19世紀末の米国の国勢調査でしょう。米国の国勢調査は、日本を含めて多くの国の国勢調査の原型であり、民主主義に不可欠な基盤です。この最古のビッグデータの集計作業を高速化するための手段が、ITの誕生…
2013.6.4 新しい酒は新しい革袋に――アップルの知られざるiPhone戦略 iPhoneやiPad向けのソフトウェア開発では、それまであまり使われていないプログラミング言語が主に使われている。アップルはマイナーな言語を選択した方が、新しいデバイスにふさわしい新しいアプリケーションが集まると考えていたのではないか。
2013.5.21 3DプリンターとGoogle Glassの共通点とは?――未来の技術トレンドを確実に予測する方法 3DプリンターとGoogle Glassの共通点とは? どちらも発明自体は約20年前なのに、いまになって話題になっているということ。特許が足枷となり、有益なのに製品化ができなかった技術が、特許の有効期間切れとともに市場が広がるケースは少なくない。
2013.5.13 不揮発性メモリがもたらすコンピューティングの変化は、日本が世界をリードする好機にできる 世界で一番速いスーパーコンピュータの研究開発も重要だが、不揮発性メモリでは国内の半導体研究は東芝をはじめとして世界をリードしている。それに加え、世界的にいまだ手付かずの不揮発性メモリ向けのソフトウェア技術の研究でも日本が先行できれ…
2013.5.9 DRAMの終焉――消えないメモリがもたらす大変化 新しい技術の登場によって、主流の技術が無用化したり、逆に思いもよらない応用が広がることがある。そうした大きな変化を起こしうる技術として、不揮発性メモリが注目されている。技術的限界を迎えつつあるDRAMを代替する次世代メモリとして、コン…
2013.4.23 スマホ+タブレットが「ポストPC」たりえない理由 PC(パソコン)の時代の終焉は近いと、しばしばささやかれるようになっている。では、その次に来るポストPCとはどのようなコンピュータなのだろうか? スマートフォンなのか、それともタブレットなのか。先のことはわからないが、それらが、ポスト…
2013.4.9 【新連載】「ムーアの法則」に迫る経済的限界――プロセッサ動向から読む、スマートフォン市場競争の行方 最新の高性能スマートフォンに搭載される集積回路は、最小加工寸法(プロセス)が細かいほど、集積度が上がり、駆動速度も早くなり、駆動電流も全般に低くなる。だからメーカとしてはなるべく細かいプロセスのものを搭載したいのだが、そうしたプロ…