受験期の子どもへの声掛けのOKとNG事例を紹介します(写真はイメージです) Photo:PIXTA
「この偏差値で大丈夫?」「もっと頑張りなさい」。受験直前、焦りからつい子どもにこんな言葉を投げかけていませんか?実は、3000人以上の中高生を追跡調査した結果、親の何気ない“ある一言”が、子どものやる気と成績を下げてしまうことが判明しました。逆に、偏差値を伸ばす家庭が実践している「魔法の声かけ」もわかっています。今日から実践できる、合格を引き寄せる親子の会話術を伝授します。(文/エナジード 代表取締役 氏家光謙)
学力を上げる自己効力感を
親の声かけで高める方法
「時間がないのに、どうしてもっと集中してくれないんだろう」
「ここまで塾代も時間もかけてきたのに、この判定で大丈夫なのか」
受験シーズンを間近に控える親の胸の内には、そんな不安や焦りが渦巻きます。
一方で、子どもは「頑張っているつもりなのに、うまくいかない」「親に心配をかけているのは分かっているけれど、どうしていいか分からない」と困惑しているかもしれません。
こうした“すれ違い”が続くと、親子の会話は知らず知らずのうちに穏やかさを失っていきます。 筆者が代表を務める株式会社エナジードでは、学研グループと連携し、中高生3249名を対象とした、学力向上と自信の関係に関する1年間の追跡分析を行いました。その結果、「自分はやればできるかもしれない」という自己効力感が高い生徒ほど、偏差値も伸びやすいという相関が見えてきました。
本稿では、その知見も踏まえながら、受験期の家庭で起こりがちな場面を切り取り、「つい言ってしまいがちな声かけ」と「子どもの自己効力感を高め学力を上げる声かけ」を具体的にご紹介します。
「責める」のではなく、「もう一度、自分から動きたくなる感覚」を取り戻してもらう――。 そんな視点で、親子の会話を見直していきます。







