岸田英樹
マイナス金利政策には、欧州という先行例がある。ECBや欧州の各国中央銀行、市場関係者に取材を行った筆者が、その効果と副作用をレポート。さらに、金融市場混乱の一因となった欧州銀行部門への不安について考察する。

ツィプラス・ギリシャ首相は7月5日に債権団が示した緊縮措置を受け入れるか否かの国民投票を行うとした。この寝耳に水の決定がEUの強い反発を受け、明日30日の期限を前に、交渉は暗礁に乗り上げた。

2月末の資金枯渇を前に、ギリシャとECB(欧州中央銀行)、ユーロ圏諸国はようやく4ヵ月の金融支援延長で合意に至った。だが条件面の詰めを含めいまだ問題は山積であり、危機は収束していない。

第16回
27日未明、ユーロ首脳会議は、欧州債務危機克服に向けた包括策を決定した。これによって危機の進行には歯止めがかかった。だが、本当の意味でユーロ圏債務危機が収束するには、これから10年を要するだろう。
