部谷直亮
ロシア・ウクライナ戦争でのドローン運用に刺激を受けた日本の防衛省・自衛隊は、防衛費増額の潮流に乗って、ドローンの本格的導入へとかじを切り始めた。北東アジアでは武装ドローンを保有していないのは自衛隊とモンゴル軍という状況の中、ようやく重い腰を上げた。しかし、導入したところで、このままでは宝の持ち腐れになりかねない。ドローン本体を調達したとしても、運用に関する制度や体制が整っていないからだ。

米国のバイデン大統領が、就任後初めて来日し、IPEF(インド太平洋経済枠組み)の始動を宣言した。このときバイデン氏は、空母2隻を伴っている。軍事力と外交力を総動員したバイデン氏が訪日に懸けた思いと、彼が実現しようとするIPEFについて論じていこう。

今回のロシア・ウクライナ戦争はいまだに進行中だが、「勝利」についての戦争研究の視点からは両者のやり方の違いが見えてくる。あくまで現時点の情報からの観察でしかないが、ロシアとウクライナがいかなる「勝利」に向かっているのか、そしてそこからの教訓を考察したい。
