高梨佑太
本連載では、分散型金融のもたらすイノベーションの可能性とリスクについて、当局者としての視点も織り交ぜつつ、リレー解説を行っている。今回は、これまで議論してきたDeFiの特徴やリスクなどを踏まえ、規制上の論点を俯瞰した上でステークホルダー間の協力を通じてリスクに対応していく考え方について論じたい。

今回は、前回紹介した金融安定理事会の報告書の内容を踏まえつつ、最近のテラUSD(UST)の価格下落に伴う暗号資産市場の動向について、規制監督上の観点から考えてみたい。なお、本稿の内容はあくまでも現時点で入手できた情報をもとにしている点にご留意いただきたい。

本連載では、分散型金融のもたらすイノベーションの可能性とリスクについて、当局者としての視点も織り交ぜつつリレー解説を行っている。第3回では、分散型金融について各国当局者はどのような点を課題と考えているのか、各国当局者が議論を交わす国際組織の報告書を取り上げつつ紹介したい。
