
歌代 敦
2022年は残念なことに著名人の自死が何件か報道された。大きな驚きやショックを受けた人も多いだろう。日本の自殺者は年間2万人を超える。そこで重要となるのが、「ポストベンション」(事後対応)と言われる、不幸にして自殺が起きた場合の、「遺された人へのケア」である。

近頃はコロナ禍による不安定な社会情勢や生活環境の変化により、若年層の自殺や女性のメンタルヘルス問題に注目が集まっている。しかし、勤務問題による自殺に関して言えば、大きな問題を抱えているのは40代を中心としたミドル世代だ。大きなストレスを抱えがちなミドル世代が、メンタルへルス不調や自殺を防ぐためには、どうすればよいのだろうか。

岸田首相が「リスキリング支援に5年で1兆円を投じる」と表明。ビジネスパーソンが生き生きと働き、価値を創出し続けるためには、思考法やメンタルへルスを学ぶことも有効です。組織の中核を担う中で、苦労も多い中高年世代のビジネスパーソン。そんな中高年世代こそ、メンタルへルスの整え方やコミュニケーション術を学ぶことが大切です。ベストセラー『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見一郎・古賀史健共著)でも注目された「アドラー心理学」をベースに、会社で無理をしすぎない、組織で生きやすくなる思考法をお伝えします。
