植 朗子
『ジョジョの奇妙な冒険』で主人公が危機でも「決して起こらない出来事」とは?
荒木飛呂彦氏の代表作『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのスピンオフ漫画『岸辺露伴は動かない』。同作は、人気漫画家の岸辺露伴が遭遇した怪異や不思議な出来事について語る見聞録だ。伝承文学研究者の植朗子氏は、この作品を荒木氏が描く「新しい神話」と分析する。『岸辺露伴は動かない』1巻の3話目に収録されている「富豪村」のストーリーと露伴の「決断」を軸にして、作品のテーマを読み解く。※本稿は、植朗子著「キャラクターたちの運命論『岸辺露伴は動かない』から『鬼滅の刃』まで」(平凡社、平凡社新書)の一部を抜粋・編集したものです。

人気漫画『岸辺露伴は動かない』を分析したら、伝承文学のような緻密な物語構造だった!
シリーズ累計1億部を超える超人気マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』のメインキャラクターのひとり、岸辺露伴が主人公を担うスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』は、本編同様多くのファンに支持されている。ストーリーの面白さはもとより、同作は神話や伝説など、不思議な出来事を伝える「伝承文学」のような要素が楽しめるという。伝承文学研究者の植朗子氏が『岸辺露伴は動かない』第1巻全5話の構成やストーリーから、伝承文学の視点で同シリーズの魅力を解説する。※本稿は、植朗子著「キャラクターたちの運命論『岸辺露伴は動かない』から『鬼滅の刃』まで」(平凡社、平凡社新書)の一部を抜粋・編集したものです。

『ジョジョの奇妙な冒険』岸辺露伴はなぜ魅力的なのか?伝承文学研究者の解説が納得だった!
神話、伝説、メルヘン、迷信など、人々によって語り継がれてきた物語を指す「伝承文学」。これらの多くは「大衆のための物語」だった。怪異をテーマとした伝承文学を研究する植朗子氏は、マンガは現代における「大衆のための物語」で、学術的な意味も含むものだ、と語る。世界的人気を誇る少年漫画『ジョジョの奇妙な冒険』、そのスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』にも、伝承文学的な要素を読みとることができるという。ここでは『ジョジョ』の第4部と同作屈指の人気キャラ・岸辺露伴の魅力を解説する。※本稿は、植朗子著「キャラクターたちの運命論『岸辺露伴は動かない』から『鬼滅の刃』まで」(平凡社、平凡社新書)の一部を抜粋・編集したものです。
