高額療養費の見直しで明暗…「負担が軽くなる人」「高額負担が続く人」の境界線
西村 章
高額療養費制度があるなら、治療費が高くても安心、そう思う人は多いだろう。2026年8月には、長期療養者の負担を抑えるため、新たに年間上限も導入された。ところが、それでも制度の救済からこぼれ落ちる患者がいる。たとえば、年収500万円の世帯で、隔月7万5000円を何年も払い続けるケースがそれだ。なぜ、こんな「制度の谷間」が残るのか。医療経済学が専門の五十嵐中東京大学特任准教授(当時)へのインタビューから、長期治療を支えきれない制度の仕組みを読み解く。※本稿は、ジャーナリストの西村 章『高額療養費制度』(集英社)の一部を抜粋・編集したものです。