フォロー 村上靖彦 現象学者 1970年、東京都生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第七大学)。1992年に東京大学教養学部を卒業後、2000年に同大学院総合文化研究科博士後期課程を満期退学。2000年より2007年まで日本大学国際関係学部に勤めた。2008年より大阪大学人間科学研究科に勤め、2017年に大阪大学栄誉教授となる。現在は大阪大学大学院人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点CiDER兼任教員。専門は現象学的な質的研究。著書に『客観性の落とし穴』(筑摩書房)、『鍵をあけはなつ 介護・福祉における自由の実験』(中央法規出版)、『現象学的質的研究入門』(ナカニシヤ出版)などがある。 「AIに任せたのに仕事が減らない!」→名作『モモ』が教える納得のワケ 村上靖彦 『モモ』に登場する時間泥棒は、人生を秒単位に換算し、無駄をなくして効率的に生きるよう人々に迫る。だが、筆者が注目するのは、大量の言葉を重ねながら、新しいことを何も語っていない点だ。時間を節約するほど言葉が増え、意味が失われていく。そんな現代社会の奇妙な逆説を考える。※本稿は、現象学者の村上靖彦『生き延びるための会話 他者と生きることの哲学』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。 2026年9月10日 17:30