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インターンシップに参加しないと就職できない?
企業と学生が群がる“働く疑似体験”の効用

2010年6月8日
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 「この夏、ほとんどの友人がインターンシップに参加すると言っています。私は夏休みずっと遊んで過ごすつもりだったんですけど……」

 こう語るのは、某一流大学に通う女子大生。大学3年生になったばかりにもかかわらず、もう就職活動を始めなければならない現実に、少し落胆しているようだ。

 2011年卒の学生の就職活動が一段落したばかりにもかかわらず、12年卒の学生がもう動き始めている。リーマンショック以降の景気後退の影響で、すっかり冷え込んでしまった新卒採用。実際に10年卒の新卒採用も厳しく、厚生労働省と文部科学省の調査によると、今春大卒者の就職率は前年を3.9ポイント下回る91.8%と、過去最低となった1999年の91.1%に次ぐワースト2位だった。

 そんな先輩たちと同じ轍を踏みたくないと思うのが、後輩の学生たち。そこで、彼らが就職活動の第一段階として夏休みに参加するのが、企業が就業体験をさせてくれる「インターンシップ」だ。

 実際、インターンシップに参加する学生は、年々増加している。『2011年4月入社 学生企業動向調査』(en学生の就職情報)によると、「インターンシップに応募した学生の割合」は、11年卒の学生で54.9%と半数以上。

 応募した学生の割合が39.4%だった09年卒、45.6%の10年卒と比較しても、この数年で大きく伸びていることがわかる。さらに、11年卒の「インターンシップの参加率(09年10月調べ)」(『就職活動状況の定点調査』毎日コミュニケーションズ)も48.7%となっており、実際に約5割の学生が参加している状況だ。

 以前であれば、参加する学生はごく少数派だったインターンシップ。それにもかかわらず、今なぜこれほどまでに学生が群がるようになったのだろうか? その社会背景と企業側・学生側の思惑を見ていくことにしよう。

企業と学生のミスマッチ解消と
優秀な学生へアプローチが可能に

 今でこそ注目を集めるようになったインターンシップだが、それが行なわれるようになったのはここ数年の話ではない。「社会貢献の一環として、大手メーカーを中心に20年ほど前から行なわれていた」(小緑直樹・ジョブウェブ事業推進室マネージャー)のに加え、「1997年頃から一部の外資系企業がPRのために行なっていた」(岡崎仁美・リクナビ編集長)が、なかなか火がつかなかった」という過去がある。

 ではなぜ、近年ようやく盛り上がりつつあるのか。その理由を岡崎氏はこう語る。

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