『中谷彰宏の人生道場』テーマ第一弾は、「話し方」です。自分の思ったことをわかりやすく伝えたり、相手を説得したりするためにはコツがあります。多数の講演をこなしてきた中谷彰宏が、自身の経験を活かし、「話し方」の極意を公開します。
話の中身より、相手に気を飛ばす。
ほかの人ができて自分にできていないことを、指摘される前にモニタリングできることによって、毎日成長できます。
たとえば、20人を前にして、うつむいて「私は……」というのも自己紹介です。聞いている人を見ながらでも、上を見ながら話しても自己紹介です。相手が100人、1000人、1万人の中でやっても、1対1でも、うつむくと意識が下に落ちます。
コミュニケーションは相手に気を飛ばす作業です。表情を出すためには、まず誰に向かって話しているのかを明確にすればいいのです。
また、1分の自己紹介で笑いをとれる人と、ただ淡々とまじめな話だけで終わる人がいます。そこにダジャレやギャグが入っているから笑うのではありません。コミュニケーションがとれてリラックスできた瞬間に笑いが起こるのです。
語り手は落ちついている必要があります。語り手がおどおどしながら言うダジャレは最も情けないです。生徒に支持されない学校の先生で、笑いをとろうとして生徒に見放され、どんどんひかれている形です。
笑いをとろうとしてあせると、はずします。あたふたしないことです。そのためには、複数の相手でも全員を見ながら話せることが大切なのです。