転職活動において、採用する企業は候補者のどこを見ているのか──「成果」だ。そのことを忘れて、努力自慢のエピソードトークを繰り広げれば、面接官は萎えてしまう。今回は「結果を出さない人ほど使う2つのフレーズ」を紹介する。(クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)
採用する企業が聞きたいのは
「頑張った」エピソードではない
面接で自分のキャリアや経験を深掘りできず、浅い受け答えしかできない人がいます。これは新卒だけでなく、中途採用でも見られる困った現象です。
「私は前職でこれを頑張りました」
こうした受け答えを聞くと、面接官は気持ちが萎えてしまいます。採用する企業側が知りたいのは前職でどんな課題に取り組み、どんな成果を出したかであって、率直にいえば頑張ったかどうかは関係ないからです。
若手の場合、そもそも成果が見えるポジションを任されていない場合もありますが、少なくとも就職して研修期間が終わり、配属が決まったその瞬間から、自分のマインドを成果主義に切り替えたほうがよいと思います。
これは若手をマネジメントする上司にも責任があって、頑張る・頑張らないではなく成果がすべてであると伝え、マネジメントしていくべきです。ビジネスの世界では、頑張りだけを評価して成果を無視していたら持続できなくなってしまいます。
「パワハラにされかねない」と言って何も指導せずに放置するのは、部下育成の役割を担う管理職として無責任です。言い方には配慮しながらきちんと伝えていく必要があると思います。
競争の激しいビジネスの世界で成果を出すためには本人の頑張りや努力が必要──。そんなことは企業の人事は百も承知です。ただ、それは成果を出すうえでの前提条件にすぎず、面接でのアピールポイントにはなりません。