「走りながら考える」本連載。今回から数回に分けて、航空自衛隊の取材レポートをお送りする。今回、取材に応じていただいた航空自衛隊 那覇基地と南西航空方面隊は、文字通り、日本の防衛最前線だ。中国、ロシア、北朝鮮など、周辺の国から国籍不明の飛翔体が領空内に飛んできたらどのように対応するのか?また、軍事に詳しい政治家がトップに立つと、防衛の考え方や自衛隊の動き方は変わるのか?航空自衛隊の将官(自衛隊の幹部のうち、最高位)お二人に、率直に話していただいた。(コラムニスト フェルディナント・ヤマグチ)
航空自衛隊の取材のため、那覇基地に行ってきました
みなさまごきげんよう。
今週も明るく楽しくヨタ話……なのですが、いつものフェルさんに代わり、今回は本連載(フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える)の担当編集者、アヤノが前ヨタを代行いたします。
10月1日、朝6時30分に羽田を出発するJALの始発に飛び乗って、沖縄・那覇に行ってきました。今回から何回かに分けてお届けする、航空自衛隊南西航空方面隊の記事取材のためです。
9時10分、那覇空港に降り立った私はそのままタクシーに乗り、那覇空港の敷地沿いをぐるっと回ったところにある航空自衛隊 那覇基地の正門へ向かいました。というのも、那覇基地は官民共用空港、つまり、航空自衛隊と民間航空機が共同で使用している空港だから。私が乗ってきたJALの飛行機と同じ滑走路を、日々、航空自衛隊の戦闘機も離陸・着陸に使っているということになります。
本連載は今年の4月からダイヤモンド・オンラインで掲載していますが、それまでは日経ビジネス電子版/日経ビジネスオンラインで15年続いた人気連載でした。日経ビジネス時代にも自衛隊取材をしていたそうで、フェルさんは自衛隊……というか軍事関連の話はいろいろ詳しい様子。
一方、私は自衛隊関連の知識ゼロです。出てくる用語すべて知らないので、「フェルサンニ言ワレタ通リノ言葉ヲ、ソノマンマ復唱シテイマスー!」「ワカラナイ言葉ハ一応ググルケド、ワカラナイモノハワカリマセン!」という状況です。正直なところ、事前の取材申し込みの段階から「子どものおつかいか?」というくらいの役立たずっぷり。
そんな“使えない”担当編集者とフェルさんの二人三脚で(今回、AD高橋氏は東京でお留守番)、2日にわたって行った今回の航空自衛隊 那覇基地取材。しかし南西航空方面隊の全面協力を得て、予想の100倍くらい詳しいお話を聞くことができ、とても貴重な体験をしてきました。それでは次ページからいよいよ記事本編、スタートです。