転職(離婚)も視野に入れて工作!
やり手プロ妻の恐ろしいしたたかさ

 これ以上ないほどに合理的に思えるミサキさんは、惚れた腫れたを一切抜きにして、“妻業”ビジネスを追求する「プロ妻」候補と言えるだろう。

 しかし、結婚歴4回、いずれも年収1200万円以上の男性だったという凄腕「プロ妻」・ヨシコさん(45)の目には、ミサキさんは「まだ甘い」と映る。ヨシコさんの元夫たちは歯科医師、外資系金融機関社員、一部上場企業社員、弁護士だった。

「ずっとひとつのところにいるのなら問題ありません。でも“転職”、すなわち離婚を考えていないところに甘さを感じます。妻として四六時中働くのは激務。せいぜい2年か3年しか持ちません。だから離婚も視野に入れて採算性を考えるべきですね」

 彼女が語る採算性とはなにか。それはずばり、「慰謝料」だ。この慰謝料は、大きく分けて(1)離婚時にもらうもの、(2)夫の不貞行為時に、その相手女性からもらうもの――の2つがある。

「離婚時にいただく慰謝料、これは企業でいうところの退職金に相当するものです。自己都合退職では退職金なし、つまり慰謝料をいただけないこともあります。でも会社都合ならそんなことはありません。だから夫の側から離婚を切り出してもらう必要があります」

 こう語るヨシコさんだが、過去3度の結婚での経験則上、3年も一緒に暮らせば互いに相手と生活に飽きてくるという。そうなると転職、すなわち離婚と再婚に向けた行動を起こす。

「だからといってハードランディングではお互いに疲弊するだけです。まずは夫とのコミュニケーションをとり、家事も一生懸命行います。温かい家庭をつくる努力は決して怠らず。ただし夫の望むこととは、少しズレたものにすること。ここがポイントです」

 こう語るヨシコさんが、過去、夫との離婚を考えた際、実践したことをこっそり教えてくれた。

「たとえば綺麗好きな夫なら、敢えていつも食器や洗濯物が散らかっている状態にします。逆に大雑把な夫の場合は、部屋にはチリひとつない状態にし、食器類や洗濯物は整然と並んでいる環境を常に整えておくのです。料理は夫の好みの味付けには絶対にしない。コミュニケーションは、私が一方的に自分だけです。些細な日常生活の愚痴や、お友達の悪口だけを話し続けます。もちろん夫の話はすべて聞き流し、言われたことも忘れたふりです。セックスは夫が疲れているときに私が求め、夫が求めてきたならば拒む。これをずっと続けるのです」

 そうすると、やがて夫のほうから、「大変申し訳ないが、君とはどうにもやっていけない」となり、感謝の気持ちと共に離婚を切り出されるという。

 失業給付金を狙い、会社都合での解雇を企業から引き出すべく、定時に出勤。意図的に3時間かけてコピーを1枚だけ取る、5時間かけて80文字のタイピングしか行わないなどの「モンスター社員」によるサボタージュ行為を、どこか彷彿とさせるものがある。