今週から連載スタートです。結婚相談所「マリーミー」の代表として、成婚率80%という驚くべき成果を挙げるカリスマ婚活アドバイザーの植草美幸さんが、婚活の成功例・失敗例と共に、婚活テクニックを紹介すると共に、婚活の現場を通して垣間見た、「病理」とも言える日本の恋愛事情の特殊性を読み解いていきます。
結婚相談所は、日本の男女関係の縮図だと私は日々感じている。私がこの業界に飛び込んでかれこれ7年。おかげさまで約80%という成婚率で紹介ができている状況だが、それだけに日々さまざまな男女が私のもとを訪れている。
この連載では私が仕事を通じて感じている日本社会の“病理”ともいえる部分をお話ししようと考えている。
まずは、一つ目の“病”からお話ししたい。
「“お医者さま”を紹介してください」――
こう言って、結婚相談所に駆け込んでくる女性はとても多い。結婚相談所に来る女性で、「医者と結婚したい」と考える人は、私の体感では全体の4割程度だと思う。
この業界に入って一番びっくりしたのが、日本の女の子たちは「医者が大好き」ということだった。
相談所に来た人には初めにアンケートを書いてもらうのだが、そこに結婚したい相手の職業を書く欄がある。ここに「医者」と書く人はとにかく多い。
私はこうした女性たちを「お医者さま病」と呼んでいる。他の条件は何も問わない、ただただ医者と結婚して地位と名誉だけがほしい、そんな病気だ。
老後が不安だから
医者と結婚したい女性翻訳者
ある日、私のもとにやってきたある女性もまた、お医者さま病の一人だった。